フッ素は歯の表面にフッ化カルシウム(CaF2)として残り、
少しずつ溶け出してフッ素イオンを供給します。

このフッ素イオンが、歯を酸に強い性質(耐酸性)にし、
初期むし歯の部分では再石灰化を促進します。

フッ化カルシウムは歯を守るための貯金のようなものです。

フッ素は歯だけではなく歯垢にも浸み込んで作用します。

歯垢の中のフッ素は、下にある歯を溶けにくくして、
ミュータンス菌などのはたらきも弱めてむし歯になりにくくします。

このようにフッ素を作用させるためには使い方が大切です。

フッ化カルシウムは300ppm以上のフッ素濃度でできやすくなり、
必要な時間は2分程度といわれています。

また、歯垢には濃度が高いほど浸み込みやすくなります。

従って、300ppm以上のフッ素濃度を2分間保つためには
900ppm前後配合されている歯磨き剤では1g以上の量が必要になります。

これは、2cmの大きさの歯ブラシでは約2/3の量になります。

むし歯になりやすい奥歯から磨き始めるのもフッ素を生かすコツです。

フッ化カルシウムや歯垢の中のフッ素はすすぎすぎると流れてしまいます。
すすぎは少なめにするとよいでしょう。

歯周病の予防や治療の目的で長くブラッシングする方は、
最後の2分間だけ歯磨き剤を使うことをお勧めします。

歯磨き剤は1グラム以上つけて2分間ブラッシングして、
軽くすすぐのがフッ素を有効に利用するための歯磨き法です。

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