治療には大きく分けると「対症療法」「噛みあわせ治療」「矯正治療」などがありますが、歯ぎしりの治療は、歯科医によって考え方がさまざまで、「これがズバリ!歯ぎしりの治療法だ」という決まったものはないのが現状です。
まずは症状を把握し、歯科医院を受診の上、歯科医師に相談して治療していきましょう。

【 対症療法 】

マウスピースやプレートなど防止装置を使用し、あごや歯などに加わる圧力を和らげて歯の磨耗・睡眠中の騒音を防止します。

●マウスピース
歯ぎしりを防止する装置としてマウスピースの効果は絶大で、きちんと合ったものを使用すればしっかりと歯ぎしりの症状を抑えるだけなので、根本原因となる噛み合わせの治療なども併せて行いましょう。
※マウスピースは市販されていますが、歯科医師に相談してマウスピースを作るのも大きな効果が望めるでしょう。

【 噛みあわせ治療 】

虫歯の治療や噛み合わせ、すり減った歯を元に戻すことで防止効果を得ます。合ってない金属冠の交換や噛み合わせを正しく合わせ、治療します。

【 歯ぎしり矯正治療 】

防止装置の使用とトレーニングより歯ぎしりを矯正します。※マウスピース以外、保険は適用されません。

●「こころ」から歯ぎしりを防止
歯ぎしりの多くはストレスが原因で発生しています。したがって、「こころ」から改善していくのもよいでしょう。
たとえば潜在意識の中に「歯ぎしりをしない」「してはいけない」ということをとどめておくと、意外と効果があります。「軽~い気持ち」で取り組み、寝る時はゆったりとリラックスしましょう。

【 子どもの歯ぎしり 】

子どもが睡眠中に、ものすごい音をたてて歯ぎしりをすると、親としてはびっくりして心配になることでしょう。しかし、子どもの歯ぎしりは一時的なもので、ほとんど心配ありません。

子どもの歯ぎしりは自然な現象で、「歯の生えかわり」や「あごの骨の発育」に必要なものだと考えられています。子どもは歯がすり減っても生えかわり、周囲の組織も柔軟なので、歯ぎしりをしていても問題が出るということはほとんどないでしょう。

※ただし、中には耳が痛くなったり、顎関節症の症状が見られる場合には歯科医師に相談し、治療を受けましょう。